ディープ・ルッキングのセッション記録を、Kさんのものに続いて、もうひとつ訳して紹介したい。
これを読むと進め方がかなり明確になるし、ややこしい要素がほとんどないこともわかる。それから、いわゆる探求との関係をうかがわせる要素もここには感じられる。
参考) ディープ・ルッキングとは
原文: Going Home (Marked, Eternal)
== 以下、訳 ==
家に戻る
スザンヌという人とディープ・ルッキングの素晴らしいセッションをしました。対話は1時間半続きました。さっと読んでしまうと、すぐに終わっているように感じられるかもしれませんが、問いに対して答えが出てくるまでにかなりの時間がかかることもあります。この記事を役立てたい場合は、ゆっくりと読み進めながら、自分の場合だったらどんな答えが出てくるかなと観察してみるのもいいかもしれません。
イローナ (以下、I): こんにちは、スザンヌ。1時間後にはじめましょう。
………
スザンヌ (以下、S): こんにちは、イローナ。OKです。
I: はい、私も準備ができました。
始める準備ができたら、深呼吸を3回してから、椅子にゆったりと座ってください。
そしてマインドに対して、やすらいでいるか尋ねてみます。
S: いえ、マインドはすごくピリピリしています。というのも、マインドは何でも完璧にやりたいからです。
I: マインドに感謝をして、くつろぎたいかどうか尋ねてください。
S: もう泣いています…
ええ、マインドは本当にくつろぎたいと思っています。
I: それはいいですね。マインドに「本当にすごく愛しています」と伝えてください。
そしてマインドに、くつろぐ準備ができているかどうか尋ねます。
S: はい、準備はできています。でもどうすればいいのかわかりません。
I: 問題ありません。
マインドに、今すぐにくつろぐ準備ができているか尋ねてください。
S: はい、でもプレッシャーがすでにかなり落ちてしまって、マインドは混乱しています。
I: そうでしょうね。それでいいんだ、と1分ほど感じてください。
目を閉じて、そういう出てくるものを全部ただ感じます。完全に、心を開いて、感覚が今あるとおりにあるのをそのままにしてください。
……….
S: ふーっ。だいぶ良くなりました。落ち着いています。
I: よかった。マインドに、何を一番求めているかを尋ねてください。
S: マインドは恐れから、生に対する恐れから自由になりたがっています。今すぐにと言ってますけど!!!???
I: 素晴らしいですね。マインドに感謝してください。
マインドに、この恐れはどんなものを守っているのか尋ねてください。
S: この恐れは、小さくてとても恥ずかしがり屋の女の子を今も守ろうとしています。
I: なるほど、その少女に話しかけることはできますか? こちらに寄ってきてとお願いしてくれますか? こっちに来ましたか?
S: いえ、彼女は暗がりに座っていて、足の先しか見えません。
I: その子に「ねえ」と言ってみてください。
S: 返事をしてくれません。椅子に座っていて、暗がりの方を見ています。全身がすごく固くなっていて、椅子を手放そうとしないんです!?!
I: うんうん、その子に伝えてください。あなたが彼女のためにここにいること、それからあなたが彼女を本当に愛していること、彼女にとっての最善を望んでいることを。どんな返事をしてくれるでしょうか?
S: こっちの方に向いてはいるんですが、床を見ています。体に少しだけ光が当たっているようなんです。でも私たちの方を見ることができません。まぶしすぎるから。
I: その子に、何を怖がっているのか尋ねてください。
S: 他の人たちのふるまいによって傷つけられるのを怖がっています。誰も信用していなくて、どうすればいいのかわかりません。マインドは彼女のただひとりの友人です。
I: その女の子をハグして、彼女がどんなに尊くて美しいかを伝えてください。
彼女に、あなたを信頼しているかどうか尋ねてみましょう。
S: それほど信頼していません。半々という感じです。
I: あなたが彼女を傷つけてしまったこと、信頼できなくしてしまったことについて、申し訳なく思っていることを伝えてください。
信頼してもらうためにはどんなことをすればいいのか、彼女に尋ねてください。
S: 今ここにいなくちゃだめ、と言っています。つぎの瞬間に飛び移りながら、ものごとを愛することなく深刻にとらえるのはもうやめてほしいと。自分のハートに耳を傾けて、ハートに従って、家に戻らなくちゃだめと。
I: 素晴らしい。彼女のためにそれができますか?
S: はい。
I: その子をハグして、光の当たるところに出てきたいかどうか尋ねてください。
S: ぼうっとしたみたいな感じがまた出てきて、消えたがっています。ずっといた場所から動くのが怖いんです。
I: 出てきても安全だということを伝えてください。
あなたと友達になりたいかどうか、あなたと一緒に探究してみたいかどうか、尋ねてください。
S: 彼女は私のことを信じていなくて、さっきよりもっと怖がっています。
I: 何を怖がっているのか、女の子に尋ねてください。
S: 生きるのが怖い。消えたいんです。
I: 生きることの何が怖いのか、彼女に尋ねてください。
S: 恐れと完全に一体化している感じです。完全に暗く見えますし、ほとんど分解してしまっています?!
I: 女の子に、まだここにいる必要があるのか、それとも彼女の仕事は完了したのか、尋ねてみてください。
S: 今、彼女はくつろいでいて、やすらいでいるように見えます。私とは話をしたくないみたいですが。さっき言っていました。マインドが唯一の友達だから、マインドとしか話さないって。
I: そうですか。ではマインドと話をしましょう。マインドに、まだプレッシャーを感じているかどうか尋ねてください。
S: 今はマインドはだいぶ調子がいいです。いい意味で言葉が出てきません。
I: いいですね。ハートと話しましょう。やすらいでいるかどうか、ハートに尋ねてください。
S: いえ、やすらいでいません。少し悲しく感じています。
I: ハートに、何を一番求めているか尋ねてください。
S: ハートは世界を見たがっています。
I: ハートに感謝をして、何のせいで世界を見ることができないのか、尋ねてください。
S: マインドの思い違いのせいです。マインドはハートよりもよく知っていると思っているからです。マインドはときどきかなり恐ろしいことをします。
I: 面白いですね。ハートに、マインドはハートよりもよく知っているのかどうか尋ねてください。
S: いえ、そんなことはありません。ハートの方が賢いですし、実際そうです。ハートは本当はとても強く感じているんですが、マインドについてはだいぶ辛抱しています。マインドはいつか止まることがわかっているんです。
I: いいですね。ハートに感謝してください。
マインドに、ハートがマインドの住まいだと知っているかどうか尋ねてください。
S: うーん。知っていると言えば知っていますが、傲慢なせいで、ある意味そのことを見ないようにしています。
I: なるほど。マインドに、いま家にいるかどうか尋ねてください。
S: いえ、マインドは家にはいません。家に戻ったら何かを失うことになると信じているんです。そこらじゅうを走り回りながら、家に帰るよりも何かについて読むとか、そういうもっと大切なことで忙しいんだというふりをしたがっています。人生が終わるときに家に戻ればそれで十分だと言っています。
I: マインドに、家に戻ったら何が失われるのか尋ねてください。
S: マインドの重要性が失われます。マインドは必要とされなくなることを怖がっています。
I: なるほど。マインドに、マインドはずっと必要だし役に立っているということを伝えてください。
家にいるというのは、くつろいで気楽でいるということ、単にそれだけの意味です。
マインドに、気楽でいるのと重要でいるのとどちらがいいか尋ねてください。
S: マインドは気楽でいたいとは感じているんですが、コントロールもしていたいと思っています。
I: マインドに、何をコントロールしているのか尋ねてください。
S: マインドはまだ毎日の生活という冒険の展開を自分がコントロールしているんだと思い込んでいます。日々の実際の経験を見れば、そんなことはないのに。人生を計画するのをやめたくないんです。そのプロセスに関しては気を緩められません。
I: マインドに、正確に言うと何をコントロールしているのか調べてみるようにお願いしてください。
S: 実際のところは、マインドは自分の弱さを守りたいと思っていて、重要で強い存在としてふるまおうとしています。
I: うーん。マインドに、まだそれを続けたいかどうか尋ねてください。
S: マインドは人生と戦っていて、その過程で負ける体験を何度も重ねてきました。マインドはつながっていない感じ、見失っている感じ、孤独を味わっています。いきなり家に戻りたがっています。ものすごく疲れたからです。
I: えっ、それはいいですね! マインドに、家に帰る準備ができているか尋ねてください。
S: はい。ハートは信じられないくらい強くて賢いからです。マインドは喜んで放棄すると言っています。こんなことになるなんて誰が予想したでしょう???
I: まあ!
では、それほどまでに頑張っていることについてマインドに感謝をして、それからキスをしてください。
今すぐ家に戻る準備ができているかどうか、マインドに尋ねてみましょう。
S: はい、喜んで家に戻るし、ハートを信頼していると言っています。本当に肩の荷が降りた感じです。
I: 素晴らしいですね!
目を閉じて、右胸に、心臓の反対側に片手をあてて、出てくるものをしっかりと感じてください。十分に時間をかけます。
名前を付けずに、ただ感じます。
S: ほとんどやすらぎきっている感じがしますが、黒い点のような小さなものが出てきました!?
I: それは面白いですね。その小さなものに、何を求めているか尋ねてください。
S: 抱きしめてほしいと思っています。ちょっと今めまいがしてきました。なんとなく、その小さなものがすごく深い眠りからゆっくり目覚めることに同意したみたいな感じがしています!?!???
I: 素敵ですね! 抱きしめてあげてください!
微笑んで、キスをします。その子をハグするみたいに、自分の体に両腕を回してください。
S: すっかり忘れられていた感じがすると言っています!!
I: それは、それは!
ごめんなさいと謝って、もう二度と忘れないと伝えてください。あなたに何を求めているか、尋ねてください。
S: 私と手をつなぎたいと言っています。
I: 手をつないであげましょう。
本当にものすごく愛していること、その子が美しくて尊くて素晴らしいことを伝えてください。
S: また泣いています。ただ手をつなぎたいだけなんて、本当に信じられません。それだけで本当に十分だなんて。なんて可愛いんでしょう!!!
I: 本当に可愛い!
その子に、幸せかどうか尋ねてください。
S: 今これをやっただけで本当に幸せみたいです。
I: 素晴らしい!
今、やすらいでいるかどうか、その子に尋ねてください。
S: ハートがにっこりと私に微笑んでいます。なんて素晴らしいんでしょう…
I: 素敵ですね! マインドに、やすらいでいるかどうか尋ねてください。
S: それはもう、マインドはとても幸せでやすらいでいます。
I: 素晴らしい ^_^
では横になって、目を閉じて、やすらぎと愛をしばらく感じてみてください。
S: はい、わかりました。マラソンを走り終わったみたいな感じです。今日はこれで終わりにしていいですか?
すごく感謝しています。
I: ええ、終わりにしましょう。
どういたしまして!
S: このワークに取り組んでくれたことに対して、うまい言葉が見つかりません。たくさんの愛を贈りたいです。
I: 愛をもらいましたよ! 私からも愛をたっぷり贈りますね!
S: どうもありがとう。
I: また今度話しましょう。
今日は休んでくださいね!
月曜日
S: なんて素晴らしいタイミングだったんでしょう。セッションのあとすぐに寝て、深い休息がとれて、いい意味で「マラソン」の余韻を今日は感じています。もう少し落ち着いたら、また連絡します。
火曜日
I: こんにちは、スザンヌ。今日は調子はどうですか?
S: どうもありがとう、イローナ。やすらぎが深まっている感じです。自分をもっと信頼しているというか。「自分」というのは、自分の力強さとかハートとか、自分にとって真実だと感じられることという意味です。混乱が減りました。それは、前よりもずっとうまく自分で自分を守れるからです。
そういえば、夫が亡くなる2日前に、私は不意に彼に言ったんです。私自身にとっても、前触れなしに出てきた言葉だったんですが、「なぜオーストラリアに移住してきたか、やっとわかった」って (その3ヶ月前に彼と結婚したんですが、そのためじゃないと)。「私が自分で自分を守ることができるように人生が私を支えているんだ」と。
素晴らしいサポートをしてくれて本当に感謝しています。LUのガイドをするよりも、このワークを他の人たちと一緒にしたいと思います。これについて何かありますか?
水曜日
I: 前よりも自分を信頼するようになったというのはいいですね! 素晴らしいです。今できるのは、ハート、マインド、小さな子どもと話すことを続けて、彼らが言うことに耳を傾けて、愛するということです。そうやって自分を愛することは本当に心を元気にしてくれるし、落ち着かせてくれます。
旦那さんが亡くなったことを聞いて、お気の毒に思います。
S: どうもありがとう、イローナ。夫が3年半前に亡くなったことが、自分のスピリチュアルな知識を実践に活かしはじめるきっかけになったんです。今でもそれを喜んで続けています。
マインド、ハート、小さな子どもと接し続けるというアドバイスをどうもありがとう。今日は自分でも意識しないでそれをやっていました。
もし今回のセッションを記事にするのなら、自由にそうしてください。
金曜日
I: どうもありがとう! 数日でブログに投稿するかもしれません。こういうセッションの記録は他のひとたちの助けにもなるみたいで、何かが開くようです。それはすごく素敵なことです!
今日
S: ありがとう、イローナ。こういうセッションを昨日は友達とやってみたんですが、かなりよかったです。この対話ですごくいいと思うのは、これが直感的なコミュニケーションだという点です。
I: それは素晴らしいですね! この対話は一度経験すれば、どうするかがわかります。そして友達のためのスペースを作ることができます。魔法の秘訣は思いやりです。すべてを迎え入れて、訪ねてきてくれたものをハグして、それにキスして微笑むのは、古い傷に軟膏をぬることと同じです。乾いてしまったものに水をやって元気にするのと似ています。どう感じるかを忘れている部分に愛を贈ります。1分だけ感覚をじっと感じて、それが今あるようにあるのをそのままにすることが、方向転換になります。内側を見ること。逃げようとせずに、何が起こっているかに気づくこと。本当に面白いです。「内側を見る」というフレーズがありますよね、それなんです。
ディープ・ルッキングはとても直感的な流れで、出てくる答えや質問にときどきびっくりすることもあります。ケースによっては本当に変なことになったりしますが、それでも続けてください。どんなこともワークの一部です。友達とやるのが一番良くて、する方とされる方の双方に作用します。もし何も解放されなかったら、それはもう少し話す必要があるということです。このテクニックを使えば、今あるものにとても深くやすらぐことができるようになります。
楽しんでください ^_^
== 訳は以上 ==
読んでいるだけで自分のどこかでエネルギーが動く感じがする。